株式投資に興味を持ち始めた40代にとって、最初に身につけたいのは「上がる銘柄を当てる力」よりも、投資を長く続けるためのリスク管理だと思っています。
40代になると、住宅費や教育費、老後資金など、20代や30代とは違ったお金の問題が出てきます。
だからこそ、私は投資で一番やってはいけないことは、生活資金にまで手を出すことだと考えています。
その一方で、リスクを恐れて何もしなければ、投資の経験も増えません。
私自身が大切だと思っているのは、
- 損をできるだけ大きくしないこと
- 投資を長く続けること
- 実際に投資しながら勉強を続けること
です。
この記事では、40代から株式投資を始める人に向けて、一般的なリスク管理の考え方に加え、私自身が実際に意識している投資ルールについて紹介します。
株式投資のリスクは「株価が下がること」だけではない
株式投資のリスクというと、「買った株が下がって損をすること」をイメージする人が多いと思います。
しかし、実際にはそれだけではありません。
景気悪化による市場全体の下落、企業の業績悪化、不祥事、金利や為替の変化など、株価が動く理由はいくつもあります。
また、初心者ほど注意したいのが、自分自身の判断によるリスクです。
たとえば、
- SNSで話題になっているから買う
- 株価が上がっているので慌てて買う
- 下がったのに売れずに持ち続ける
- 利益が出ているのに欲が出て利確できない
といった行動です。
話題の株を買いたくなること自体は、私は仕方がないと思っています。
最終的に投資は自己責任です。
大切なのは、買った後にどう行動するかです。
株価が下がったときに損切りできるのか。
利益が出ているときに利確できるのか。
「買うこと」以上に「売ること」を考えておく必要があります。
私は生活資金と投資資金を完全に分けている
私自身は、お小遣いの範囲で貯めたお金を投資に回し、そこから運用資金を作っています。
そのため、極端な話、その資金が最悪なくなったとしても、日常生活には影響しない範囲にしています。
これは私が投資をするうえで非常に大切にしている考え方です。
投資資金が生活費と一緒になってしまうと、株価が下がったときに精神的な余裕がなくなります。
「このお金がなくなると来月困る」
という状況では、冷静な投資判断は難しくなります。
40代は、
- 住宅ローン
- 子どもの教育費
- 車
- 親の介護
- 老後資金
- 突発的な医療費
など、さまざまな支出が発生しやすい年代です。
だからこそ、私は投資で最も避けるべき失敗は、生活資金に手を出すことだと思っています。
まず生活を守る。
そのうえで、なくなっても生活に影響しないお金で投資する。
この順番は崩さないほうがいいと考えています。
身近な企業は個別株を考えるきっかけになる
初心者がいきなり個別株を買うことについては、私は必ずしも悪いことだとは思っていません。
特に、
- 自分が普段利用している企業
- 商品をよく使っている企業
- 仕事で関わっている企業
- 自分が応援したい企業
であれば、その会社について調べるきっかけになります。
40代の強みは、社会経験があることです。
会社員であれば、自分の勤務先だけでなく、取引先や仕入先について知っていることもあります。
さらに視野を広げてみると、普段仕事で使っている工作機械、そのメーカー、消耗品、部品、物流など、さまざまな企業が見えてきます。
スーパーで売られている商品や、毎日使っているサービスから投資先を考えることもできます。
また、職場で話をしてみると、意外に株式投資をしている人がいることにも気づきます。
40代は、これまでの仕事や生活で積み重ねてきた経験を、企業を見る材料として使える年代だと思います。
もちろん、
「知っている会社だから株価が上がる」
わけではありません。
実際に投資するときは、業績や財務状況、将来性なども確認する必要があります。
それでも、自分の身の回りから企業を探すことは、株式投資を勉強する入り口として面白い方法だと思っています。
資金が少ないときの分散投資をどう考えるか
一般的なリスク管理では、複数の銘柄に資金を分ける「分散投資」が重要だといわれます。
これは非常に合理的な考え方です。
1社に資金を集中させれば、その企業に問題が起きたときの影響が大きくなるからです。
一方で、私自身は、運用資金がまだ少ない段階では、単純に多くの銘柄へ分散すればいいとは考えていません。
少ない資金を何社にも分けると、1銘柄あたりの投資額も小さくなります。
そのため私は、将来的な資金効率も考えながら、信用取引に使える資金についても意識しています。
ただし、ここは特に注意が必要です。
信用取引は、証拠金以上の金額を売買できる一方、現物取引よりも損失が大きくなる可能性があります。
場合によっては、追加の資金が必要になることもあります。
そのため、初心者が仕組みを理解しないまま信用取引を始めることを勧めるものではありません。
まず現物取引を経験し、損切りや資金管理を理解したうえで、自分が許容できるリスクを考える必要があります。
「分散すれば安全」
「信用取引なら資金効率がいい」
と単純に考えるのではなく、自分の資金量や経験に合わせて選ぶことが重要だと思います。
私は「10%下落」を損切りのひとつの目安にしている
株を買う前に考えておきたいのが、売るルールです。
初心者のころほど、
「上がったらどうしよう」
とは考えても、
「下がったらどうするか」
を決めずに買ってしまいがちです。
私は一つの目安として、購入価格から10%下落したら売るというルールを意識しています。
もちろん、10%という数字がすべての人に正しいわけではありません。
投資期間や銘柄の値動きによっても適切な基準は違います。
これはあくまで私自身が判断を迷わないために使っている目安です。
重要なのは、損切りしたからといって、その会社を永久に買えなくなるわけではないということです。
一度損切りした後でも、
「もう一度買う価値があるか」
と考えればいいと思っています。
株価や企業の状況を改めて確認し、条件が良ければ再エントリーすることもできます。
含み損を抱えながら、
「いつか戻るだろう」
と考え続けるよりも、一度売って冷静に考え直す。
私はこの考え方を大切にしています。
利益が出ているときにも「売る判断」は必要
損切りだけでなく、利確も難しいものです。
株価が上がると、
「もう少し上がるかもしれない」
と思ってしまいます。
そして実際にさらに上がることもあれば、そこから下がって利益が減ってしまうこともあります。
投資では、最高値で売ることはほぼ不可能です。
だからこそ、ある程度利益が出たときにどうするかも事前に考えておく必要があります。
私は、話題の銘柄を買うこと自体が悪いとは思いません。
買うのも自由ですし、その結果も自己責任です。
ただし、
下がったときに損切りできるか。
上がったときに利確できるか。
ここまで考えて初めて、ひとつの投資になると思っています。
株価は見る。予想を立てるのはタダ
「長期投資なら株価を毎日見ないほうがいい」
という考え方もあります。
確かに、価格を見るたびに一喜一憂して売買してしまうのであれば、見すぎないほうがいいかもしれません。
ただ、私は株価をチェックすること自体は必要だと思っています。
理由は単純で、予想を立てるのはタダだからです。
「今日はなぜ上がったのか」
「このニュースが出たら株価はどう動くのか」
「明日は上がるのか、下がるのか」
自分なりに予想して、その後の動きを確認する。
外れてもお金は減りません。
予想と結果を比べることで、
「自分は何を見落としたのか」
「市場は何に反応しているのか」
を考えることができます。
もちろん、予想が当たったからといって毎回売買する必要はありません。
株価を見ることと、株価を見るたびに取引することは別です。
日々の値動きを教材として使うことも、投資の勉強方法のひとつだと思っています。
40代だからこそ使える社会経験がある
40代から株式投資を始めると、
「もっと若いときから始めればよかった」
と思う人もいるかもしれません。
確かに、運用期間という意味では若い人のほうが有利な部分があります。
しかし、40代にも強みがあります。
それが社会経験です。
これまで働いてきた中で、
- どんな会社が強いのか
- どんな商品が長く使われているのか
- どんなメーカーが業界で評価されているのか
- どんな部品や消耗品が継続的に必要なのか
といったことを、知らないうちに学んでいる場合があります。
自分の勤務先の取引先から企業を知ることもあります。
普段使っている工作機械からメーカーを知ることもあります。
仕事で使っている消耗品の会社を調べることもできます。
そうした経験を投資先を調べるきっかけにできるのは、40代の強みだと思います。
投資は「失敗しないこと」より「致命傷を避けること」
株式投資で一度も損をしないことは難しいと思います。
私自身も、投資で大切なのは、
「絶対に負けない方法」
を探すことではないと考えています。
重要なのは、失敗しても生活に影響しない状態を作っておくことです。
生活資金と投資資金を分ける。
損切りの基準を作る。
必要であれば一度売り、もう一度入り直す。
株価を見ながら自分なりに予想し、経験を増やす。
そうやって少しずつ自分なりの投資方法を作っていく。
それが、投資を長く続けるためのリスク管理だと思っています。
まとめ|まずは投資に向けて動いてみる
これから株式投資を始めたい40代の人に私が伝えたいのは、
「まずは証券口座を作って、投資に向けて動いてみる」
ということです。
投資について本を読んだり、動画を見たり、企業を調べたりすることも大切です。
しかし、実際に動かなければ経験は増えません。
最初から大きなお金を投資する必要はありません。
まずは生活に影響しない範囲の資金で始める。
株価を見て、自分なりに予想する。
買った理由を考える。
下がったら損切りする。
売った後に、もう一度買うべきか考える。
こうした経験を積み重ねることで、少しずつ自分なりの投資スタイルができていくと思います。
40代からでも遅くありません。
社会経験という強みを使いながら、損をできるだけ大きくせず、長く続け、そして勉強し続ける。
そのためにも、生活資金には手を出さず、自分が許容できる範囲で投資を続けていくことが大切だと考えています。
※本記事は筆者個人の投資経験・考え方を紹介するものであり、特定の金融商品や投資手法を推奨するものではありません。株式投資や信用取引には元本割れや元本を超える損失が発生する可能性があります。投資判断は、ご自身の資産状況やリスク許容度を踏まえて行ってください。


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